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2016/08/08 (2016年08月 のアーカイブ)

リフローオーブンT962で焼いてみる

さて、入手した中国製のあやしいリフローオーブンT962、適当な部品が揃うまでちょっと時間がかかったので取りあえずパンを焼いてみたりしていたのですが... まあ、基板を焼いた後でパンは焼きたくないので今回限りですけど。
パンを焼くのに適当な温度プロファイルがないのでマニュアルモードで温度調節しながら焼くと焼けなくもないです。と思ったら裏側は全然焼けてない。厚みがあるものだとヒーターに近くなりすぎる模様。
まあそれはそれとして、準備が整ったので基板を焼いてみました。まずはターゲットの基板の周囲を同じ厚さのもので固定して、ステンシルを慎重に位置合わせします。今回ステンシルは基板業者で一緒に頼みましたけど、カッティングマシンで作った使い捨てのペーパーステンシルというのも流行ってるみたいですね。それもやってみたい気もしますけど。
そしてクリームハンダを塗ります。スキージは適当なプラスチックのカードです。ステンシルが浮いてしまうとハンダがまわり込んでかなり悲惨な事になるので注意が必要です。金属製のステンシルはそれなりに厚みがあるので小さなパッドにはちょっとハンダが多すぎでステンシルの穴を調整したい所だけど基板と一緒にステンシルを作ってくれるサービスを使う場合はどうやって指定するのかよくわかってません。
そしてひたすら部品を載せていきます。この基板は部品が百数十個くらいなんですが神経を使うのでこの辺でもうかなり限界です。クリームハンダを塗った後で続きは明日というわけにもいかないしなあ。

そしてリフローオーブンに投入。低価格と引き換えに怪しい噂が飛び交うT962ですが、まあ付かない事はないだろうと素のままの状態のデフォルトのプロファイルで焼きます。なお時間表示を見ると秒の進み方が時々2~3秒止まってたりして動作がもう適当すぎますけど。

さて、焼き上がり。左のSOPパッケージくらいは問題なさそうですね。今回一番厄介な奴は右の0.5mmピッチのQFNパッケージだったんですが、やはり結構あちこちトラブってます。手直しが面倒。ハンダの塗り方とか熟練してくればいい感じにいけそうではあるんですけどね。

という事でまあ、一応それなりに使えそうではあるんですが、そもそも部品を手載せする時の神経の消耗がなぁ...、かなり辛いです。

肝心のオーブンの方ですが設定通りの精密な温度管理は期待できなさそうですが、駄目だった時は時間をかけてリペアする覚悟で使うなら良いんじゃないですかね。安いし。多分、これで数を作った時の不良の発生率とかはまずい事になるかも知れませんが。

Posted by g200kg : 2016/08/08 12:17:31