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2024/05/20 (2024年05月 のアーカイブ)

3Dプリンターのマルチカラー対応

ここ数年で家庭用の 3D プリンター界隈はマルチカラー対応に本気になってきましたね。

3D プリンターのマルチカラー対応と言っても色々な方式がありますが、現在各社から一斉に出始めたのは FDM (FFF) 方式で色の異なる複数のフィラメントを必要に応じて自動的に切り替える機構のものです。「マルチマテリアル」と呼ばれたりします。

今まではただでさえノズル詰まりやらベッドへの定着不良やらのトラブルが発生しがちだった 3D プリンターですが、フィラメントの切り替えという結構複雑な仕組みを商品レベルで組み込めるくらいには次の段階に入ったという事かと思います。

既に製品として流通している機種としては PRUSA の MMU (Multi Material Upgrade)、Bambu Lab の AMS (Automatic Material System)、VORON プロジェクトの ERCF (Enraged Rabbit Carrot Feeder)などがあり、私が使用している Creality でも CMS (Creality Material System) が開発中と発表されています。各製品のレビューとかを見ているとやはり Bambu Lab が一歩抜きんでているかなと思いますが Creality の今後の発表にも期待したい所です。

Creality CMS ↓

また今までの機種に追加可能なオプションとしてサードパーティー製品を開発/販売している所もあります。

1つは「3D chameleon」という製品でこれは 3D プリンターの機種を問わず 4 色のフィラメントを自動切り替えする機能を追加するというのが謳い文句で切り替えのためのコードを追加するのがちょっと面倒くさそうですが、色々な機種で実際に動かしてみたという例がそれなりにあるようです。

https://www.3dchameleon.com/

3D Chameleon ↓

他には Creality 公式のマルチカラーサポートに先立ってサードパーティとして作ってみたという Digital Inventor の FMS (Filament Management System)というものもあります。
3 色まで対応で K1 / K1 Max をターゲットに絞っている分これもなかなか良さそうに見えます。

Digital Inventor : FMS ↓

とまあ業界全体の方向性としてマルチカラーに向かっている感じはありますが、同時に問題として挙がっているのが、マルチカラー対応をするためにはフィラメントの切り替えにとにかく時間がかかる、更にフィラメントを切り替える度にノズル内に残っている色と混ざるのを避けるためにかなりの量のフィラメントを余分に捨てないといけないという事です。どのようなモデルを出力するかによりますが、単色での出力に比べて時間もフィラメントの消費も倍くらいかかるという事も珍しくはありません。公式ドキュメント等では見た事がないですが、フォーラム等では発生するゴミは poop と不名誉な名前を付けられていてそれが一般名称として使われています。

またもう少し以前の話ですが、KickStarter で「Swapper 3D」というものが発表されています。これは通常の 3D プリンターに取り付けて(当面 PRUSAがターゲットらしい)多数のノズルを切り替えられるというもので、これにより poop を発生させずに色の切り替えができるという触れ込みだったのですが、あまりにも機構が複雑すぎ、どうやら開発は予定通りには進んでいないようで先月あたりから金を返せと言うような事を言い始めている人もいます。

まあ取り合えず Creality オフィシャルの製品もそろそろ出てくると思うのでもう少し待ちましょうかね。


Posted by g200kg : 2024/05/20 10:00:21